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CPAP(シーパップ)療法の効果と実際にかかる費用を解説!

CPAP(シーパップ)療法の効果と実際にかかる費用を解説!

CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)療法は、主に睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に用いられる方法で、いびきや無呼吸に対する効果が高いとされています。

例えば、こんな経験はありませんか?

  • 朝起きても、なんだか疲れがとれない…
  • 日中、集中力がなく、仕事や勉強に身が入らない…
  • 車の運転中、信号待ちでついウトウトしてしまう…

これらの症状は、睡眠時無呼吸症候群が原因かもしれません。

CPAP療法が睡眠時無呼吸症候群にどのような治療効果があるのか、またCPAPの治療に必要な費用の目安、使用時の注意点などを詳しく解説します。

CPAP療法によるいびきや無呼吸症候群への効果

CPAP療法の効果

CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群の治療においてまさに「眠りのヒーロー」と言えるでしょう。
ぐっすり眠れない夜から解放され、日中の活動性を劇的に向上させる可能性を秘めているからです。

中等度から重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対するCPAP療法の効果

CPAPによる治療は、中等度から重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の患者にとって、様々な効果とメリットをもたらす治療法です。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が何度も止まり体内の酸素が不足してしまう病気です。
水中で息を止めながら眠っているような状態が就寝時間中ずっと続くため、起きた時の疲労感や日中の眠気が強くなる、心血管系の病気を発症する可能性などを孕んでいます。
CPAP療法は、この苦しい状態から解放し、正常な呼吸を取り戻すための治療方法です。

CPAP療法で睡眠中の無呼吸状態が改善された患者の感想は、主に以下の内容です。

  • 「朝までぐっすり眠れるようになった」
  • 「日中の眠気がなくなり、仕事に集中できるようになった」
  • 「高血圧や糖尿病などの持病が改善傾向にある」

閉塞性睡眠時無呼吸症候群は単に眠りが浅いだけでなく、高血圧、心臓病、脳血管疾患、糖尿病などの深刻な病気のリスクを高めることがわかっています。

また、重度のいびきをかいたり、夜中に何度も目が覚めてしまう「中途覚醒」の症状を抱えている方でも、CPAP療法を行うケースがあります。

CPAPの効果は無呼吸の改善だけではない

CPAP療法によって閉塞性睡眠時無呼吸症候群を治療することで、使用している間は合併症のリスクを低減する効果に期待できます。

CPAP療法の仕組みと原理を理解しよう

睡眠中に鼻に装着したマスクから、CPAP装置によって一定の圧力で空気を送り込むことで、気道を広げて閉塞を防ぎ、無呼吸状態を改善します。

CPAP装置は、本体とマスクの2つの部分から構成されています。

本体
CPAP本体の役割

空気の圧力を調整するための本体は、使用時にはコンセントへ繋げてスイッチを入れておきます。
起動するとホースから空気が送り込まれ、継続的に音が鳴ります。

空気の圧力で不快にならないよう、呼吸に合わせてくれる「同調モード」も備えられているものもあります。

本体には呼吸データの観測機能があり、医師の診察時に利用します。


マスク
CPAPマスクの役割

本体から伸びるホースの先にはマスクが備えられています。マスクは、CPAPの本体から送られてくる空気を気道に届ける役割を担います。
マスクを鼻に装着し、ベルトで頭に固定した状態で就寝します。

強い空気が鼻へ送り込まれてくるため、慣れるまでの間はつい口を開いてしまう方も多く、場合によっては空気の圧を保つために口までカバーしたマスクを用いることもあります。

CPAP療法の種類と特徴について

CPAP療法には、大きく分けて3つの種類があります。

標準型のCPAP療法

標準型のCPAP療法は、一定の圧力で空気を送り込み続ける方法です。

設定がシンプルなため、多くの方にとって使いやすいというメリットがあります。しかし、圧力が一定であるため、人によっては息苦しさを感じてしまう場合があります。

自動調整式CPAP療法(APAP)

呼吸の状態に合わせて、自動的に空気の圧力を調整する方法です。

空気の圧力が調整されるため、快適に睡眠をとることができます。標準型のCPAP療法に比べ価格が高くなってしまう傾向があります。

二相性陽圧呼吸療法(BiPAP)

息を吸う時と吐く時で、異なる圧力をかける方法です。

肺の病気などで呼吸機能が低下している患者に適しています。しかし、APAPと同様に標準型に比べて高価になる傾向があります。

CPAP療法の費用の目安と保険適用について

CPAP(シーパップ)療法の費用とは?

CPAP療法を始めたいけれど、気になるのは費用です。 健康保険が適用されるのか、自己負担額はどのくらいなのか、不安に思う方もいるかもしれません。

ここでは、CPAP療法の費用について、わかりやすく解説していきます。

CPAP療法の費用と保険適用の有無について知る

CPAP療法の費用は、診察や検査、機器のレンタルや購入、消耗品など、いくつかの項目に分かれています。

診察料や検査費用

CPAP療法を受けるには、まず自分が睡眠時無呼吸症候群(SAS)なのかどうかを診断してもらう必要があります。 そのために、医師の診察や検査が必要となります。

診察では、日中の眠気やいびきの状況、生活習慣などについて問診を行います。
さらに、簡易的な検査や、必要に応じて一晩入院して脳波や呼吸状態などを詳しく調べる終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)などを行います。

これらの診察や検査費用は、健康保険が適用され、医療機関や検査内容によって異なりますが、3割負担の方で3,000円~30,000円程度が目安となります。主にPSG検査を行うかどうかで費用が変わってきます。


CPAP機器のレンタルまたは購入費用

CPAP療法には、空気圧によって気道を広げて呼吸をサポートするCPAP機器が必須です。このCPAP機器は、レンタルまたは購入することができます。

レンタルの場合、初期費用は抑えられますが、長期的に見ると購入よりも費用がかさむ場合があります。
一方、購入の場合は初期費用が高額になりますが、長期的に見るとレンタルよりも費用を抑えられる可能性があります。

CPAP機器のレンタル費用は、機器の種類やレンタル期間によって異なりますが、3割負担の方で月額約5,000円です。
購入費用は、機器の種類や機能によって異なり、15万円~40万円程度になります。購入時は健康保険が適用されず、すべて自費での支払いのため、自己負担額が高額になってしまいます。


その他費用

CPAP機器を購入した場合、メンテナンス費用や、マスク、フィルターなどの消耗品購入費用がかかります。
レンタルの場合は消耗品の定期交換代が含まれていることがありますので、詳細については借りる予定のクリニックやメーカーに確認しましょう。

マスクやフィルターなどの消耗品の費用は、月額1,000円~3,000円程度が目安です。

CPAP療法の費用に関連する諸費用

CPAP療法を受けるにあたって、費用面で注意すべき点がいくつかあります。

CPAP機器のレンタルと購入

レンタルは初期費用が抑えられますが、長期間使用する場合には購入よりも高額になる可能性があります。
購入は初期費用が高額ですが、長期間使用する場合にはレンタルよりも安価になる可能性があります。
ただし、保険適用外であるため元をとるには時間がかかります。

CPAP機器の種類

CPAP機器には、機能や性能、大きさ、重さなど様々な種類があり、価格は種類によって異なるため、自分に合ったCPAPの機種やマスクを選ぶことが重要です。

例えば、旅行や出張が多い方は小型で軽量なCPAPが適しています。また、口呼吸しやすい方は鼻マスクと口マスクが一体型になったCPAPが適しています。

消耗品の交換

CPAP機器を快適に使用するためには、マスクやフィルターなどの消耗品を定期的に交換する必要があります。
消耗品の交換を怠ると、機器の性能低下や衛生面の問題が生じる可能性があります。

交換頻度は、消耗品の種類や使用状況によって異なりますが、マスクとホースは1年に1回、フィルターは半年に1回程度が目安となります。

CPAP療法の費用上の注意点

CPAP療法は、中等度から重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群と冠動脈疾患を持つ患者における、その後の主要な心血管イベント(MACE:心臓発作、脳卒中など)と全死亡を予防する可能性があるという研究結果が出ています。

CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群の治療に効果的な治療法ですが、継続的に費用がかかるうえに根本の治療はできない方法でもあります。
治療を受ける前に、費用についてしっかりと理解しておくことが大切です。 医療機関によって費用が異なるので、事前に確認しておきましょう。

CPAP療法を行う際の注意点やデメリット

CPAP(シーパップ)療法の副作用とは?

CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群の改善に非常に効果的な治療法ですが、どんな治療法にもメリットとデメリットがあるように、CPAP療法にもデメリットがあります。

事前にどんな副作用が起こりうるのか、そのリスクと対策をしっかり理解しておけば、安心して治療に臨むことができます。

CPAPを使用した際に起こり得るリスクは主に3つ

CPAP療法で起こる可能性のあるリスクには、大きく分けてマスク装着によるもの、空気圧によるもの、目の充血やかゆみの3つがあります。

マスクの着用により起こる可能性のあるデメリット

マスクの着用は、皮膚の擦れや圧迫感、空気漏れ、乾燥、閉所恐怖症といった様々な問題を引き起こす可能性があります。

皮膚の擦れや圧迫感

皮膚の擦れや圧迫感は、マスクの素材やサイズが合っていないことが原因となるため、自分に合ったものを選ぶことが重要です。

空気漏れや乾燥

空気漏れはマスクと顔の間に隙間ができることで起こり、治療効果の低下や騒音の原因となるため、サイズ調整や種類を変えるなどの対策が必要です。
また、マスク着用による乾燥は加湿器やワセリンなどで対策できます。

閉所恐怖症

利用者が閉所恐怖症である場合は、マスクを装着することで息苦しさや閉塞感を感じ、狭い場所に閉じ込められたような不安感に襲われます。
慣れるまで装着時間を短くし徐々に長くする、呼吸との同調機能のある装置に変更して圧迫感を減らすなどの対策があります。

CPAPの空気圧が起こす可能性のあるデメリット

CPAP治療中は鼻や喉の乾燥、鼓膜への圧迫感、エア嚥下(えんげ)症候群(※)といった問題が起こることがあります。

嚥下症候群(えんげしょうこうぐん)とは、食べ物や飲み物を適切に飲み込むことが難しい状態を指します。

鼻や喉の乾燥

鼻の乾燥は鼻水や鼻血、喉の乾燥は痛みや咳を引き起こします。その場合は加湿器や鼻腔スプレー、口テープなどが有効です。

鼓膜への圧迫感

鼓膜への圧迫感は耳の閉塞感や痛みとして現れるため、空気圧の調整や耳抜きをしながら慣れていく工夫をします。

エア嚥下(えんげ)症候群

空気を過剰に飲み込んでしまうエア嚥下症候群では、お腹の張りやげっぷなどの症状が現れます。空気圧の調整や寝る姿勢を変えることで対処します。

その他に可能性のあるCPAP使用のデメリット

CPAPを使用することにより、目の充血が起きたり、かゆみなどが出る結膜炎になる場合があります。
これは、マスクから漏れた空気が目に当たることで起こると考えられます。
マスクの装着位置の調整をしたり眼帯をするなどの対策があります。

CPAPを軽減するための注意点と対策方法

CPAP療法による副作用を軽減し、快適に治療を続けるためには、いくつか注意点があります。

自分に合ったマスクを選ぶ

CPAP療法を快適に続けるためには、自分に合ったマスクのタイプを選ぶことが重要です。

マスクにはさまざまな種類やサイズがあります。鼻だけを覆うタイプ、鼻と口の両方を覆うタイプなど、自分に合ったものを探しましょう。

必ず医師や医療従事者と相談し、自分の顔の形や鼻の高さに合ったマスクを選んでもらいましょう。

主なCPAPのマスクの種類
CPAPマスクのタイプ 特徴と向いている人
鼻マスク 鼻だけを覆うタイプのマスク。
顔への圧迫感が少なく、視界も広く保てます。
フルフェイスマスク 鼻と口の両方を覆うタイプのマスク。
口呼吸の癖がある方や、鼻が詰まりやすい方に向いています。
ピローマスク 鼻の穴に挿入するタイプのマスク。
顔への接触が少ないため、皮膚トラブルのリスクが低いです。
マスクの装着位置や締め付け具合を調整する

CPAPのマスクは正しく装着しないと空気漏れが起こったり、皮膚に負担がかかる原因となります。
マスクを装着する際は、説明書をよく読み正しい位置に装着しましょう。慣れるまでは、鏡を見ながら装着することをおすすめします。

また、締め付けすぎると、顔に跡が残ったり、不快に感じたりするので、適度な締め付け具合に調整しましょう。
適切な締め付け具合は、指が1本入る程度と言われています。

加湿器を使用する

CPAPを装着している間は鼻や喉が乾燥しやすくなります。
就寝時に加湿器を使用することで鼻や喉の乾燥を防ぐことが可能です。
特に冬場やクーラーが効いている室内では、CPAPの装着に関わらず喉や鼻の乾燥を防ぐため、就寝時には加湿器の使用がおすすめです。

定期的に医師の診察を受ける

CPAP療法中は定期的に医師の診察を受け、治療の効果や副作用の有無を確認することが大切です。
医師は、CPAPを装着し睡眠できた時間や睡眠状態を記録し、患者の体調や経過などを元にその先のアドバイスをします。

副作用がひどいと感じた場合はすぐに医師へ相談し、マスクの種類や空気圧の設定を変更してもらうなどの対応が必要です。
自己判断で治療を中断してしまうと、症状が悪化したり、他の病気を引き起こしたりする可能性があります。

一時的な治療ではなく根本的ないびき治療も視野に

CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群の症状を和らげる効果的な治療法ですが、根本的な解決にはなりません。
CPAPは毎晩機器を使い続ける必要があるため、継続しづらい療法でもあります。

CPAP療法に不便を感じている、あるいはもっと根本的な改善を望む方はレーザー治療を視野に入れましょう。
レーザー治療は、喉の粘膜にレーザーを照射することで気道を広げる治療法で、CPAP療法のように毎晩機器を装着する必要はありません。

まずは自身のいびきの重症度を知り、適切な治療方法を選択してください。

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