女性の鼻いびきの原因と治し方|妊娠・更年期との関係を専門医が解説
いびきのお悩み

女性の鼻いびきの原因と治し方|妊娠・更年期との関係を専門医が解説

「女性なのにいびきをかいているかもしれない」「口を閉じて寝ているのに、鼻の奥からズーズー音がすると言われた」——このような悩みは、決して珍しいものではありません。いびきは男性に多い印象がありますが、女性でも鼻づまりや鼻腔の狭さ、妊娠・更年期に伴う体の変化などによって、鼻いびきが起こることがあります。

特に女性の鼻いびきは、単なる寝相や疲れだけでなく、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症、ホルモンバランスの変化、体重増加、飲酒、睡眠環境などが複雑に関係している場合があります。

また、鼻いびきだと思っていても、実際には喉いびきや睡眠時無呼吸症候群が隠れているケースもあるため、音の違いや症状の出方を確認することが大切です

この記事では、女性の鼻いびきの原因を、妊娠中・更年期以降の変化も含めてわかりやすく解説します。あわせて、鼻いびきと喉いびきの見分け方、今夜から試せる対策グッズ、受診の目安、睡眠時無呼吸症候群の治療法、喉いびきに対する当院のスノアレーズについても紹介します。

「恥ずかしいから相談しにくい」と一人で抱え込む必要はありません。原因に合った対策を選べば、鼻いびきの改善につながる可能性があります。まずは自分のいびきがどのタイプに近いのかを知ることから始めましょう。

女性の鼻いびきは珍しくない|まず知っておきたい特徴

寝室でパートナーの横に座り、女性の鼻いびきについて相談できず悩む女性

「女性なのにいびきをかくなんて恥ずかしい」と感じて、家族やパートナーにも相談できずにいる方は少なくありません。しかし、女性の鼻いびきは決して特別なことではありません。

鼻いびきは、空気の通り道である鼻腔が狭くなり、睡眠中の呼吸で粘膜や周囲の組織が振動することで生じます。口を閉じて寝ているのに「ズーズー」「スースー」と鼻がつまったような音がするときは、鼻の通りが関係している可能性があります。

「女性なのにいびき」は恥ずかしいことではない

いびきは男性に多いイメージがありますが、女性にも起こります。特に鼻いびきは、鼻の構造や鼻粘膜の状態、体調、季節性のアレルギーなどに左右されるため、年齢や性別だけで判断できるものではありません

女性の場合、「いびき=恥ずかしいもの」と感じてしまい、録音アプリで確認したり、パートナーに詳しく聞いたりすることを避けてしまうケースがあります。その結果、鼻づまりや睡眠の質の低下に気づかないまま、疲れやすさ、朝のだるさ、集中力の低下を「体質」や「忙しさ」のせいにしてしまうこともあります。

大切なのは、いびきを体からのサインとして受け止めることです。一時的な鼻づまりによる軽いいびきであれば、寝室の乾燥対策や鼻のケアで改善することもあります。一方で、強いいびきが続く、呼吸が止まると言われる、日中の眠気や疲労感が強い場合は、睡眠時無呼吸症候群などの病気が隠れている可能性もあります。

人に相談しづらいと感じる場合は、女性のいびきに多い悩み方や治療の選択肢を整理しておくと、次に取る行動を決めやすくなります。
👉 女性のいびきの原因や治療法を詳しく見る

妊娠中・更年期以降は鼻いびきが出やすくなることがある

女性の鼻いびきは、ライフステージによって出やすくなることがあります

たとえば妊娠中は、体重の増加やホルモンバランスの変化により、鼻粘膜がむくみやすくなったり、鼻づまりを感じやすくなったりすることがあります。妊娠前はいびきをかかなかった方でも、妊娠後期に「急にいびきが大きくなった」と指摘されることがあります。

また、更年期以降は女性ホルモンの変化に伴い、睡眠の質が低下したり、上気道が狭くなりやすくなったりすることがあります。閉経後は睡眠時無呼吸症候群のリスクも高まりやすいとされているため、「年齢のせい」と片づけず、いびきの音や日中の不調をあわせて確認することが大切です。

妊娠中や更年期以降のいびきは、必ずしも危険なものとは限りません。ただし、以前より明らかに音が大きくなった、息苦しさで目が覚める、朝起きても疲れが取れないといった変化がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

それは本当に鼻いびき?喉いびきとの違いとセルフチェック

鼻いびきと喉いびきの違いを鼻や喉の断面図で比較したセルフチェック用イラスト

鼻いびきだと思っていても、実際には喉の奥や舌の付け根、軟口蓋の振動が関係していることがあります。反対に、口を閉じて寝ているのに音が出る場合は、鼻の通り道が狭くなっている可能性もあります。

監修医
木村真聡

まずは音の特徴や寝ているときの口の状態を確認し、自分のいびきがどのタイプに近いのかを整理してみましょう。

鼻いびきと喉いびきは音の特徴が違う

鼻いびきは、鼻腔や鼻の奥が狭くなり、空気が通るときに粘膜や周囲の組織が振動して起こります。音の特徴としては、「ズーズー」「スースー」「フガフガ」といった、鼻がつまったような音になりやすい傾向があります。花粉症やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、風邪による鼻づまりがあるときに強く出ることもあります。

一方、喉いびきは、喉の奥、舌の付け根、軟口蓋、口蓋垂などが振動して起こるいびきです。「グーグー」「ガーガー」「ゴーゴー」といった低く大きな音になりやすく、振動が強い場合は同室の人が眠れないほど響くこともあります。仰向けで寝たとき、飲酒した日、疲れが強い日に目立つ場合は、喉まわりの緩みが関係している可能性があります。

種類音の特徴主な原因の例
鼻いびきズーズー、スースー、鼻がつまったような音鼻づまり、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症など
喉いびきグーグー、ガーガー、低く大きな振動音舌根沈下、軟口蓋の振動、飲酒、肥満、睡眠時無呼吸症候群など

なお、音の出方だけでなく、呼吸状態や起床時の違和感もあわせて確認すると見分けやすくなります。
👉 鼻いびきと喉いびきの見分け方を詳しく見る

口を閉じているのにいびきが出る理由

「口を閉じて寝ているのに、なぜいびきが出るの?」と疑問に感じる方もいます。口が閉じていても、鼻から空気を吸っているときに鼻腔や鼻の奥が狭くなっていれば、空気の流れが乱れて音が出ることがあります。これが鼻いびきの代表的なパターンです。

この場合、口テープで口を閉じても、鼻の通り道そのものが狭いままであれば改善しにくいことがあります。むしろ鼻づまりが強い状態で無理に口を閉じると、息苦しさを感じる可能性もあります。口を閉じる対策だけに頼らず、鼻づまりの原因を確認し、鼻腔を広げるケアや鼻炎の治療を検討することが大切です。

ただし、口を閉じているように見えても、睡眠中に一時的に口が開いたり、鼻と喉の両方が関係した混合型のいびきになっていたりすることもあります。家族に音の特徴を聞く、録音アプリで確認する、起床時の口の乾きや喉の痛みをチェックするなど、複数の情報を合わせて判断しましょう。

鼻いびきタイプを確認するセルフチェックリスト

鼻いびきが疑われるかどうかは、日中や就寝前の鼻の状態からもある程度確認できます。次の項目に複数当てはまる場合は、鼻の通りに問題があり、鼻いびきが起こりやすい状態かもしれません。

  • 寝る前や朝起きたときに鼻づまりを感じる
  • 花粉症・アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎を指摘されたことがある
  • 口を閉じているのに「ズーズー」「スースー」と音がすると言われる
  • 鼻をかむ、鼻うがいをする、入浴後などにいびきが軽くなることがある
  • 左右どちらかの鼻が通りにくい、または鼻中隔弯曲症を指摘されたことがある
  • 寝室が乾燥している日や風邪気味の日にいびきが強くなる

当てはまる項目が多い場合は、まず鼻づまりや鼻炎への対策から始めるとよいでしょう。

一方で、呼吸が止まる、息苦しさで目が覚める、日中の眠気や疲労感が強い場合は、鼻いびきだけでなく睡眠時無呼吸症候群の確認も必要です。セルフチェックで安心しきらず、症状が続く場合は専門医へ相談しましょう。

女性に鼻いびきが起こる原因|ホルモン・妊娠・更年期との関係

月経周期・妊娠・更年期など女性の鼻いびきに関係する原因を示したイラスト

女性の鼻いびきは、ひとつの原因だけで起こるとは限りません。鼻づまりや鼻の形の問題に、月経周期、妊娠、更年期、体重変化、飲酒、睡眠環境などが重なって、睡眠中の空気の通り道が狭くなることで起こります。

「最近急にいびきを指摘されるようになった」「季節や体調によって鼻いびきが強くなる」という場合は、女性特有のライフステージの変化と、鼻そのものの状態の両方を確認することが大切です。

原因のタイプ起こりやすい変化確認したいサイン
ホルモン変化鼻粘膜のむくみ、睡眠の質の低下月経前・妊娠中・更年期以降に悪化しやすい
鼻の病気や構造鼻腔が狭くなり、鼻呼吸がしにくくなる鼻づまり、鼻水、後鼻漏、片側だけ通りにくい
生活習慣・睡眠環境気道が狭くなり、振動が起こりやすくなる飲酒した日、疲れた日、乾燥した日に強くなる

月経周期やホルモン変化による鼻粘膜のむくみ

女性の体は、月経周期に合わせてホルモンバランスが変化します。その影響で、体がむくみやすい時期や、眠気・だるさを感じやすい時期がある方もいます。鼻の粘膜も体の一部であるため、体調によって鼻づまりを感じやすくなり、鼻いびきが出やすくなることがあります。

特に月経前は、体内に水分をため込みやすくなり、鼻の通りが悪くなったように感じる方がいます。鼻腔が狭くなると、睡眠中に鼻から吸い込む空気の流れが乱れ、「ズーズー」「スースー」という鼻いびきにつながることがあります。

ただし、月経周期だけで強いいびきが続くとは限りません。毎月同じ時期に鼻づまりやいびきが悪化する場合でも、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、睡眠不足、飲酒などが重なっていることがあります。症状の出る時期をメモしておくと、原因を整理しやすくなります。

妊娠中に鼻づまり・いびきが増えやすい理由

妊娠中は、ホルモンバランスの変化や血液量の増加により、鼻の粘膜がうっ血しやすくなることがあります。その結果、妊娠前は気にならなかった鼻づまり、くしゃみ、鼻水、鼻いびきが出やすくなる場合があります(参照:日本耳鼻咽喉科学会 茨城県地方部会「妊娠と鼻疾患について」)。

また、妊娠中は眠りが浅くなったり、夜間に目が覚めやすくなったりすることもあります。鼻づまりによる睡眠不足が続くと、日中の疲れや集中力低下につながることがあるため、「妊娠中だから仕方ない」と我慢しすぎないことも大切です。

妊娠後期になると体重が増え、横隔膜が押し上げられ、寝る姿勢も変わりやすくなります。鼻づまりに加えて仰向け寝が増えると、鼻や喉の空気の通り道が狭くなり、いびきが目立つことがあります。妊娠中のいびきは出産後に軽くなることもありますが、体重が戻りにくい場合や鼻炎が残る場合は、継続することもあります。

なお、妊娠中に市販の点鼻薬や内服薬を自己判断で使うのは避けましょう。鼻づまりで眠れない、いびきが急に大きくなった、息苦しさがある、血圧やむくみが気になるといった場合は、産婦人科や耳鼻咽喉科に相談することが大切です。

妊娠中のいびきについて、時期ごとの変化や無理なく取り入れやすい対策を詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
👉 妊娠中のいびきの原因と対策を詳しく見る

更年期以降にいびき・睡眠時無呼吸のリスクが高まりやすい理由

更年期以降に「急にいびきが増えた」と感じる女性もいます。閉経前後は女性ホルモンの変化により、睡眠の質が乱れやすくなります

さらに、上気道の安定性が低下しやすくなることや、体重が増えやすくなることが重なると、いびきや睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まる可能性があります(参照:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」)。

女性の睡眠時無呼吸症候群は、男性のように大きないびきや強い眠気として目立つとは限りません。不眠、疲労感、朝の頭痛、気分の落ち込み、集中力の低下、夜中に何度も目が覚めるといった症状が中心になることもあります。そのため、更年期症状やストレスと区別しにくく、見逃される場合があります(参照:国立保健医療科学院「女性の睡眠と健康」)。

家族から「呼吸が止まっている」と言われる、朝起きても疲れが残る、日中に強い眠気がある場合は、早めに専門医へ相談しましょう。

アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・鼻中隔弯曲症

女性の鼻いびきで特に多い原因のひとつが、鼻の通り道を狭くする病気や体質です。

アレルギー性鼻炎があると、花粉、ハウスダスト、ダニ、ペットの毛などに反応して鼻粘膜が腫れ、鼻づまりが起こります。寝ている間に鼻呼吸がしづらくなると、鼻いびきや口呼吸につながります。

副鼻腔炎は、鼻の奥にある副鼻腔に炎症が起こる状態です。膿のような鼻水、頬や額の重さ、においが分かりにくい、後鼻漏(こうびろう/鼻水が喉の方へ流れ落ちる状態)などを伴うことがあります。鼻の奥がふさがったような感覚がある場合、単なる一時的な鼻づまりではなく、副鼻腔炎が関係している可能性があります。

鼻中隔弯曲症は、左右の鼻の穴を分ける壁である鼻中隔が曲がっている状態です。左右どちらかの鼻がいつも通りにくい、横向きになると片側だけつまる、鼻炎治療をしても鼻づまりが残る場合は、耳鼻咽喉科で確認するとよいでしょう。
👉 鼻炎によるいびきの治療法を詳しく見る

体重増加・飲酒・睡眠環境による影響

体重増加は、女性の鼻いびきや喉いびきに関係します。首まわりや喉まわりに脂肪がつくと、睡眠中の空気の通り道が狭くなりやすくなります。妊娠後や更年期以降に体重が増えたタイミングでいびきを指摘されるようになった場合は、鼻の問題だけでなく、気道全体の狭さも考える必要があります。
👉 いびきと肥満の関係を詳しく見る

飲酒もいびきを悪化させる要因です。アルコールには筋肉をゆるめる作用があるため、就寝前に飲酒すると喉まわりの組織が振動しやすくなります。鼻づまりがある日に飲酒すると、鼻呼吸がしづらくなり、口呼吸や喉いびきも重なりやすくなります。

さらに、寝室の乾燥、ほこり、寝具の汚れ、枕の高さも鼻いびきに影響します。空気が乾燥していると鼻粘膜が刺激され、鼻づまりを感じやすくなります。また、ほこりや寝具に付着したダニ・ハウスダストは鼻粘膜を刺激し、鼻づまりや鼻水を悪化させることがあります。枕が高すぎると首が曲がって気道が狭くなり、低すぎても鼻や喉の通りが悪くなることがあります。

このように、女性の鼻いびきにはさまざまな原因が関係します。原因をひとつに決めつけず、「いつ強くなるか」「鼻づまりを伴うか」「飲酒や寝不足の翌日に悪化するか」を振り返ると、対策の優先順位が見えやすくなります。女性の鼻いびきは、体の変化と生活習慣の両方から整えていくことが改善への近道です。

今夜からできる女性の鼻いびきの治し方・対策グッズ

鼻洗浄液や加湿器、枕など女性の鼻いびき対策に役立つグッズのイメージ画像

女性の鼻いびきは、原因に合わせて対策を選ぶことが大切です。鼻づまりがあるのに口テープだけを使ったり、喉いびきが中心なのに鼻用グッズだけを使ったりすると、思うような改善につながらないことがあります。

ここでは、今夜から試しやすいセルフケアと対策グッズを紹介します。いずれも鼻いびきを完全に治す方法ではありませんが、鼻の通りを整え、睡眠中の呼吸を楽にするきっかけになります。

鼻腔拡張テープで鼻の通りを広げる

鼻腔拡張テープは、鼻の外側に貼ることで小鼻まわりを物理的に広げ、鼻から空気を吸いやすくするグッズです。鼻の入り口が狭い方、風邪や花粉症で一時的に鼻がつまりやすい方、寝るときに鼻呼吸がしにくい方に向いています。

使うときは、洗顔後に鼻の皮脂や水分をよく拭き取り、商品の説明に沿って鼻筋の適切な位置に貼ります。貼る位置がずれると効果を感じにくく、粘着力が強すぎると肌荒れの原因になることもあるため、肌が敏感な方は短時間から試すとよいでしょう。

ただし、鼻腔拡張テープは鼻の通りを補助するもので、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症そのものを治療するものではありません。また、睡眠時無呼吸症候群がある場合、テープだけで十分な治療になるわけではないため、強いいびきや無呼吸を指摘されている方は医療機関で確認が必要です。

鼻腔拡張テープ以外の選択肢も比較したい場合は、症状や目的に合わせて使いやすい対策グッズを確認しておくと選びやすくなります。
👉 いびき対策グッズの選び方を詳しく見る

鼻うがい・加湿で鼻づまりをやわらげる

鼻いびきが鼻づまりや鼻粘膜の乾燥と関係している場合は、鼻うがいや寝室の加湿が役立つことがあります。鼻うがいは、鼻の中の花粉、ほこり、鼻水を洗い流し、鼻の通りを整えるケアです。アレルギー性鼻炎がある方や、朝晩に鼻づまりを感じる方は、就寝前の習慣として取り入れるとよいでしょう。

鼻うがいを行う際は、水道水をそのまま使わず、市販の鼻洗浄液や体液に近い濃度の生理食塩水を使うことが大切です。強く吸い込みすぎたり、痛みがあるのに無理に続けたりすると、耳や鼻に違和感が出ることがあります。慣れない方は、専用ボトルを使い、説明書通りにやさしく洗いましょう(参照:福岡県薬剤師会 質疑応答「鼻洗浄について」)。

また、寝室が乾燥していると、鼻粘膜が刺激されて鼻づまりが悪化しやすくなります。加湿器を使う、濡れタオルを干す、エアコンの風が直接顔に当たらないようにするなど、鼻に負担をかけにくい環境を整えましょう。寝具のほこりやダニも鼻炎の原因になるため、枕カバーやシーツをこまめに洗うことも大切です。

寝る姿勢・枕の高さを見直す

寝る姿勢も、女性の鼻いびきに影響します。仰向けで寝ると、舌の付け根や喉まわりの組織が後ろに下がりやすく、鼻づまりがある方では呼吸がさらにしづらくなることがあります。横向き寝にすると、気道がふさがりにくくなり、いびきが軽くなる方もいます。

横向き寝が続かない場合は、抱き枕を使う、背中側にクッションを置く、寝返りしやすい寝具に変えるなどの工夫があります。妊娠中の方は、無理のない姿勢を優先し、息苦しさや体調不良がある場合は産婦人科に相談してください。
👉 いびきをかかない寝方を詳しく見る

枕の高さは、高すぎても低すぎても気道に負担がかかります。高すぎる枕は首が前に曲がり、喉の通り道を狭くすることがあります。反対に低すぎる枕では、あごが上がりすぎたり、鼻や喉の角度が不安定になったりすることがあります。首と背中が自然につながる高さを目安に調整しましょう。
👉 いびき対策に役立つ枕の選び方を見る

点鼻薬を使う場合の注意点

鼻づまりがつらいとき、市販の点鼻薬を使うと一時的に鼻が通りやすくなることがあります。しかし、血管収縮成分を含む点鼻薬を長く使い続けると、薬が切れたときにかえって鼻づまりが強くなることがあります。これを「薬剤性鼻炎」と呼びます(参照:日本アレルギー学会誌「点鼻用血管収縮薬による薬剤性鼻閉」)。

点鼻薬を使う場合は、商品に記載された使用回数や使用期間を守りましょう。「使うと楽になるから」と毎晩のように続けるのは避けてください。数日使っても鼻づまりが改善しない場合や、点鼻薬がないと眠れない状態になっている場合は、耳鼻咽喉科で相談することが大切です。

アレルギー性鼻炎が原因の場合は、抗アレルギー薬やステロイド点鼻薬など、症状に合った治療で鼻づまりをコントロールできることがあります。鼻いびきを早く何とかしたいときほど、自己流の対策だけに頼らず、原因に合わせて安全に対処しましょう。

なお、薬での対策を考える場合は、市販品と処方薬で役割が異なるため、使い分けや注意点を事前に確認しておくことが大切です。
👉 いびきに効く薬の選び方を詳しく見る

女性の鼻いびきは何科?受診目安と治療法

女性の鼻いびきの症状に合わせて耳鼻咽喉科や睡眠専門の医療機関を選ぶ目安を示したイラスト

女性の鼻いびきが続く場合、「何科に行けばよいのか」と迷う方は多いでしょう。鼻づまりや鼻炎が中心なら耳鼻咽喉科、強いいびきや無呼吸、日中の眠気がある場合は睡眠時無呼吸症候群の検査に対応した医療機関が相談先になります。

監修医
木村真聡

鼻いびきだと思っていても、実際には喉いびきや鼻・喉の両方が関係する混合型のいびきであることもあります。セルフケアで改善しないときは、原因を見極めたうえで治療法を選ぶことが大切です。

鼻づまりが続くなら耳鼻咽喉科へ

鼻づまり、鼻水、後鼻漏、片側だけ鼻が通りにくい状態が続く場合は、まず耳鼻咽喉科で鼻の状態を確認しましょう。アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症などがあると、寝ている間の鼻呼吸がしにくくなり、鼻いびきが出やすくなります。

耳鼻咽喉科では、鼻の中の腫れや炎症、鼻中隔の曲がり、鼻水の状態などを確認し、薬物療法や鼻洗浄、必要に応じた処置を検討します。鼻の通りが改善すると、鼻いびきだけでなく、口呼吸や朝の喉の乾きが軽くなることもあります。

市販薬や点鼻薬で一時的に楽になる場合でも、長引く鼻づまりを自己判断で放置するのはおすすめできません。特に、点鼻薬を使わないと眠れない状態が続く場合は、薬剤性鼻炎の可能性もあるため早めに相談しましょう。

眠気・疲労感は睡眠時無呼吸に注意

いびきに加えて、日中の眠気、朝の頭痛、起床時のだるさ、集中力の低下、夜間に何度も目が覚めるといった症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群にも注意が必要です。睡眠中に呼吸が浅くなったり、一時的に止まったりすると、眠っているつもりでも体が十分に休めません。

女性の場合、不眠、疲労感、睡眠の質の低下など更年期症状やストレスと見分けにくいこともあるため、「大きないびき」や「強い眠気」だけで判断しないことが大切です。

家族やパートナーから「呼吸が止まっている」「急に大きな音で息をする」と指摘された場合は、早めに検査を受けましょう。自宅で行う簡易検査や、医療機関で行う精密検査によって、睡眠中の呼吸状態を確認できます。
👉 睡眠時無呼吸症候群の症状と検査を詳しく見る

睡眠時無呼吸症候群の主な治療法

睡眠時無呼吸症候群やいびきの治療法は、原因や重症度によって異なります。重症度の指標には AHI(無呼吸低呼吸指数:1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数) が用いられ、AHIの数値や検査方法によって保険適用の有無が変わります。

代表的な治療には、CPAP療法、マウスピース療法、レーザー治療、外科的治療、生活習慣の見直しや体位療法などがあります(参照:日本呼吸器学会「SAS診療ガイドライン2020」)。

治療法主な対象特徴
CPAP療法精密検査(PSG)でAHI 15以上、簡易検査でAHI 30以上 ※睡眠中に空気を送り、気道を広げる中等症〜重症SASの標準的な治療法
マウスピース療法軽症〜中等症(AHIおおよそ5〜30未満)、下あごが小さい方、CPAPが合わない方など下あごを前方に出し、気道を確保しやすくする
レーザー治療喉の粘膜や軟口蓋の振動が関係するいびきレーザーで喉まわりにアプローチし、振動や気道の狭さの改善を目指す(多くは自由診療)
外科的治療鼻や喉の構造的な問題が大きい場合鼻中隔弯曲症や扁桃肥大など、原因に応じて手術を検討する
生活習慣・体位療法体重増加、飲酒、仰向け寝で悪化する方減量、飲酒量の見直し、横向き寝などを組み合わせる

※ 2026年6月の診療報酬改定により、CPAPの保険適用基準が緩和されました。 従来は簡易検査でAHI40以上が必要でしたが、改定後は簡易検査でAHI30以上でも入院せずに保険適用でCPAPを開始できるようになっています(参照:ひろつ内科クリニック「2026年6月施行 CPAP保険基準が緩和」)。

どの治療が適しているかは、鼻づまりが中心なのか、喉の振動が中心なのか、睡眠時無呼吸症候群を伴うのかによって変わります。鼻いびきに見えても喉いびきが混在していることがあるため、検査と診察で原因を整理することが重要です。
👉 いびき治療の種類と選び方を詳しく見る

喉いびきには「スノアレーズ」も選択肢

鼻づまりへの対策をしてもいびきが残る場合や、「グーグー」「ガーガー」といった喉いびきの音もある場合は、喉まわりの振動が関係している可能性があります。そのような方には、当院スリープメディカルクリニックのいびきレーザー治療「スノアレーズ」も選択肢のひとつです。

スノアレーズは、喉や口蓋にレーザーを照射し、喉の中を引き締めて気道を広げることで、いびきの改善を目指す自由診療の治療です。鼻づまりそのものを治療する方法ではありませんが、喉いびきや鼻・喉の混合型いびきが疑われる方に適しています。

スノアレーズには、次のような特徴があります。

  • メスを使わず、レーザー照射のみで行うため痛みが少ない
  • 治療時間は約15分と短く、忙しい方でも受けやすい
  • 腫れや痛みがほとんどなく、治療後すぐ日常生活に戻りやすい
  • 喉の表面部分が腫れたり、後遺症が残ったりするリスクが少ない
  • 患者様一人ひとりの状態に合わせて照射設定を調整する

当院は、いびき治療専門クリニックとして全国13拠点を展開しています。各院は駅近立地で、土日に対応している院もあり、WEB予約にも対応しています。

鼻いびきだと思っていた症状に喉いびきが混在しているかもしれない方は、まずはお気軽にご相談ください。

女性の鼻いびきに関するよくある質問

女性の鼻いびきに関する疑問をQ&A形式で解説する見出し画像

女性の鼻いびきについて、よくある質問をまとめました。鼻いびきはセルフケアで軽くなることもありますが、症状によっては医療機関での確認が必要です。

Q1. 女性でも鼻いびきをかくことはありますか?

はい、女性でも鼻いびきをかくことはあります。鼻づまり、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症、妊娠や更年期に伴う体の変化などにより、睡眠中の鼻呼吸がしにくくなると鼻いびきが出やすくなります。

「女性なのに」と恥ずかしがる必要はありません。強いいびきや日中の不調がある場合は、医療機関への相談を検討しましょう。

Q2. 口を閉じているのにいびきが出るのはなぜですか?

口を閉じていても、鼻の通り道が狭くなっていると、鼻から空気が通るときに粘膜や周囲の組織が振動して音が出ることがあります。これが鼻いびきの一つのパターンです。

鼻づまりが強い状態で口テープだけを使っても改善しにくい場合があるため、鼻炎や副鼻腔炎など鼻側の原因を確認することが大切です。

Q3. 鼻いびきと喉いびきの音の違いは何ですか?

鼻いびきは「ズーズー」「スースー」「フガフガ」といった、鼻がつまったような音になりやすい傾向があります。一方、喉いびきは「グーグー」「ガーガー」「ゴーゴー」といった低く大きな振動音になりやすいです。

ただし音だけで正確に判断することは難しく、鼻と喉の両方が関係する混合型もあります。

Q4. 妊娠中の鼻いびきは出産後に治りますか?

妊娠中の鼻づまりや鼻いびきは、出産後にホルモンバランスや体重、鼻粘膜の状態が落ち着くことで軽くなる場合があります。

ただし、アレルギー性鼻炎がある方、体重が戻りにくい方、睡眠時無呼吸症候群が隠れている方では、出産後もいびきが続くことがあります。妊娠中の薬の使用は自己判断せず、産婦人科や耳鼻咽喉科に相談してください。

Q5. 更年期になってから鼻いびきが増えた場合は?

更年期以降は、女性ホルモンの変化や体重増加、睡眠の質の低下などが重なり、いびきや睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まりやすくなります。

女性では強い眠気よりも、不眠、疲労感、朝のだるさ、集中力の低下として現れることもあります。以前よりいびきが大きくなった場合は、専門医への相談を検討しましょう。

Q6. 鼻いびきの治し方はグッズだけで十分ですか?

鼻腔拡張テープ、鼻うがい、加湿、枕の調整などで軽くなる鼻いびきもあります。しかし、鼻中隔弯曲症、副鼻腔炎、睡眠時無呼吸症候群、喉いびきが関係している場合は、グッズだけでは不十分です。

セルフケアを続けても改善しない、無呼吸を指摘された、日中の眠気が強い場合は、医療機関で原因を確認しましょう。

まとめ|女性の鼻いびきは原因に合わせた対策が大切

診察室で女性が医師に相談し、鼻いびきは原因に合わせた対策が大切であることを伝える画像

女性の鼻いびきは、決して珍しい悩みではありません。鼻づまり、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症など鼻の問題に加えて、妊娠中や更年期以降の体の変化、体重増加、飲酒、睡眠環境などが重なることで起こりやすくなります。

まずは、鼻いびきと喉いびきの違いを確認し、自分のいびきがどのタイプに近いのかを知ることが大切です。鼻がつまったような「ズーズー」「スースー」という音が中心であれば、鼻腔拡張テープ、鼻うがい、加湿、枕の調整などから試してみるとよいでしょう。

一方で、強いいびきが続く、無呼吸を指摘された、日中の眠気や疲労感がある場合は、自己判断を続けず医療機関で原因を確認することが大切です。鼻づまりが続く場合は耳鼻咽喉科へ、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、睡眠医療に対応した医療機関へ相談しましょう。

女性の鼻いびきは、原因に合わせて対策を選ぶことで改善を目指せます。睡眠の質は、日中の集中力や体調にも関わる大切な要素です。恥ずかしいと一人で抱え込まず、気になる症状があれば早めにご相談ください。

監修医
木村真聡
監修医
木村真聡

大阪大学医学部を卒業後、大学病院や一般病院での臨床経験を経てレーザー治療を中心に専門性を磨き、日本レーザー医学会認定医1種や日本抗加齢医学会専門医の資格を取得。その豊富な実績が評価され、某大手クリニックで総院長を務めるなど、10年以上にわたり医療の最前線で活躍しています。また、著書『医師が教える最強のメンズ美容ハック』(幻冬舎)などを通じて、レーザー治療や健康管理に関する情報を積極的に発信。現在は、その長年の知見と技術力を活かし、いびきのレーザー治療クリニックを監修し、患者一人ひとりの悩みに寄り添った安全かつ効果的な治療を提供しています。

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