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【医師監修】いびきとストレスの関係|自分のいびき・パートナーのいびき、両方の悩みを解決

【医師監修】いびきとストレスの関係|自分のいびき・パートナーのいびき、両方の悩みを解決

「ストレスが溜まると、自分のいびきがひどくなる…」
「パートナーのいびきがうるさくて、こっちがストレスで眠れない…」

このような悩みを抱えていませんか?実は、「いびき」と「ストレス」という悩みには、2つの異なるケースが隠れています。
① ストレスで自分がいびきをかいてしまうケース
② パートナーや家族のいびきが原因でストレスを感じているケース

どちらの悩みも決して軽視できません。ストレスが原因でいびきをかく場合、体の自律神経が乱れ、睡眠の質が低下してしまう恐れがあります。一方で、パートナーのいびきによるストレスは、睡眠不足・イライラ・関係悪化など、家庭内の問題にまで発展することもあります。

この記事では、医師監修のもと、この2つの悩みをそれぞれの立場から解説します。ストレスといびきの密接な関係、原因、セルフチェック方法、そして専門的な治療法まで、包括的に理解できる内容です。

まずはあなたがどちらのタイプの悩みを抱えているのかを明確にし、それぞれの対処法を知ることから始めましょう。

▼あなたに合ったセクションはこちら

【自分のいびき編】ストレスでいびきをかいてしまう方はこちら

【パートナーのいびき編】家族のいびきでストレスを感じている方はこちら

監修医
木村真聡

いびきとストレスの悪循環を断ち切るために、あなたの状況に合ったアプローチを見つけていきましょう。

【自分のいびき編】ストレスでいびきをかいてしまうあなたへ

【自分のいびき編】ストレスでいびきをかいてしまうあなたへ

「最近ストレスが多くて、いびきがひどくなった気がする…」という方は少なくありません。実は、ストレスといびきには深い関係があります。精神的な負担や緊張が続くと、自律神経のバランスが乱れ、呼吸のリズムや筋肉の働きに影響を及ぼすのです。

ここでは、ストレスが原因でいびきを引き起こす3つのメカニズムを、専門医の視点からわかりやすく解説します。

ストレスがいびきを引き起こす3つのメカニズム図

メカニズム1:自律神経の乱れが「口呼吸」を招く

ストレスを感じると、体は「緊張モード」と呼ばれる交感神経優位の状態になります。このとき、鼻の血管が収縮して鼻づまりが起こりやすくなり、自然と口呼吸になってしまいます。口呼吸は喉の乾燥や振動を生み、いびきの直接的な原因となります。

また、日中にストレスを感じる時間が長いほど、睡眠時にも交感神経の興奮が続き、リラックスできない状態が続くため、いびきが悪化しやすくなります。

自律神経の乱れと睡眠の関係については、国立精神・神経医療研究センター「睡眠・覚醒障害研究部」でも詳しく解説されています。医学的な視点から理解を深めたい方は、こちらも参考にしてみてください。

メカニズム2:筋肉の弛緩による気道の狭窄

疲労やストレスがたまると、睡眠中に喉や舌の筋肉が過度に緩んでしまいます。すると気道が狭くなり、空気が通るたびに喉の粘膜が振動して「ガーッ」「グーッ」という音が発生します。これがいびきです(参照:MSDマニュアル家庭版「いびき」について)。

特に、長時間のデスクワークや姿勢の悪さで首・肩がこっている方は、筋肉の緊張バランスが崩れやすく、いびきをかきやすくなる傾向があります。

なお、慢性的な疲労感や朝のだるさを感じる場合は、睡眠の質が低下し、体が十分に回復できていない可能性があります。詳しくは、疲れといびきに関する解説記事をご覧ください。

メカニズム3:セロトニン減少による上気道のゆるみ

ストレスを感じると、脳内の「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が減少します。セロトニンには上気道(喉の奥)の筋肉を引き締める作用があり、これが不足すると喉が緩みやすくなります。その結果、気道が狭くなり、空気の流れが乱れていびきが発生するのです。

このように、ストレスはいびきを引き起こす複数の要因を同時に作り出します。単なる「疲れ」や「一時的なストレス」と思って放置すると、慢性的ないびきや睡眠の質の低下につながる恐れがあるため注意が必要です。

ストレスで筋肉が緩み気道が狭くなることで、いびきが発生するメカニズムを示した図解

なお、ストレス以外にも、体質や生活習慣、睡眠姿勢などがいびきの原因になる場合があります。詳しくは、いびきの原因の解説記事をご覧ください。

ストレス性いびき危険度セルフチェック

「自分はいびきをかいているかもしれない」「ストレスのせいで眠りが浅い気がする」と感じる方は、まず現状を客観的に把握することが大切です。以下のセルフチェックリストで、ストレスといびきの関連度を確認してみましょう。

以下の項目で当てはまるものにチェックしてください。

  • 夜間にいびきをかくことが家族やパートナーに指摘されている
  • 寝つきが悪く、入眠までに時間がかかる
  • 寝ている間に呼吸が止まる(無呼吸)が疑われる
  • 睡眠中に何度も目が覚めることがある
  • 日中に強い眠気や集中力の低下を感じる
  • 就寝前や日中に強いストレスや緊張を感じることが多い
  • 首や肩に慢性的なこりや痛みがある
  • 寝起きに喉の渇きや軽い頭痛がある
  • 睡眠環境の変化や生活リズムの乱れが続いている

判定結果の目安

判定条件リスクレベルアドバイス
0〜2個低リスクストレス性いびきのリスクは低めです。引き続き良い睡眠習慣を意識しましょう。
3〜5個中リスク中程度のリスクがあります。ストレスケアや生活改善を意識していびきを予防しましょう。
6個以上高リスクストレス性いびきの可能性が高いため、早めに専門医の相談を検討してください。

このチェックはあくまでセルフ診断の目安です。いびきが続く、日中の眠気が強い、呼吸が止まるような症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性もあります。睡眠時無呼吸症候群の詳しい症状や検査方法については、こちらの記事も参考にしてください。放置せず、専門医による診察を受けることが大切です。

いびきや睡眠のお悩みが続いている方は、どうぞお気軽に、当院「スリープメディカルクリニック」までご相談ください。専門医があなたの状態に合わせて最適な治療をご提案いたします。

自分でできる!ストレス性いびきの改善策

ストレスが原因でいびきをかいてしまう場合、まずは日常生活の中でできる対策から始めましょう。ストレスを軽減し、気道を確保する生活習慣を整えることで、症状の改善が期待できます。

1. ストレスを解消する生活習慣を身につける

ストレスを減らすことは、いびきの予防にもつながります。特に、自律神経を整える習慣を意識的に取り入れることが大切です。

ストレス解消法方法・ポイント期待できる効果
適度な運動ウォーキングやヨガなど、呼吸を意識できる軽い運動を週2〜3回。自律神経の安定・睡眠の質向上
入浴38〜40℃のぬるめのお湯に15〜20分浸かり、体をゆっくり温める。リラックス効果・筋肉の緊張緩和
深呼吸・瞑想「4秒吸って、6秒吐く」を数分繰り返し、副交感神経を優位にする。交感神経の抑制・リラックス促進
趣味の時間を確保音楽や読書、自然の中で過ごすなど、心をリラックスさせる時間を作る。ストレスホルモンの低下
十分な睡眠時間最低6〜7時間を目安に、規則正しい睡眠リズムを保つ。ホルモンバランスの安定

2. いびきをかきにくくする寝方・環境を整える

ストレスだけでなく、寝姿勢や寝具もいびきの発生に大きく関係しています。以下のポイントを意識するだけでも、呼吸の通りが改善されやすくなります。

  • 横向き寝を習慣化: 抱き枕を使って体の安定を保つと、気道が確保されやすい。
  • 枕の高さを調整: 高すぎる枕は気道を圧迫するため、首が自然な角度になる高さを選ぶ。
  • 寝る前の飲酒を控える: アルコールは喉の筋肉を緩ませ、いびきを悪化させる原因になる。
  • 鼻づまり対策: 鼻腔拡張テープや加湿器の使用で、鼻呼吸を促進する。
いびきを防ぐ横向き寝の正しい姿勢図

これらのセルフケアを継続することで、ストレスによる自律神経の乱れが改善され、睡眠の質が整っていきます。「小さな習慣の積み重ね」が、いびきの根本改善につながる第一歩です。

改善しない場合は専門治療を|スリープメディカルクリニックのご案内

セルフケアや生活習慣の改善を続けてもいびきが治まらない場合、専門的な医療機関での治療を検討することが大切です。特に、睡眠中に呼吸が止まる、強いいびきが毎晩続く、朝起きても疲れが取れないといった症状がある場合は、放置せず早めに受診しましょう。

スリープメディカルクリニックでは、いびきの原因を見極め、患者様の状態に合わせた治療法を提案しています。代表的な治療法として、以下の2つが挙げられます。

1. レーザー治療スノアレーズ

喉の軟口蓋(のどちんこ周辺の柔らかい部分)にレーザーエネルギーを照射することにより、組織の引き締めや形状の変化を促す治療法です。これにより気道が広がりやすくなるため、睡眠中のいびき音や無呼吸の軽減効果が期待できます。

施術は約15分と短時間で、腫れや痛みもほとんどないため治療後すぐに日常生活に戻れます。さらに、後遺症や腫れのリスクも低く、安全性の高い治療です。患者様一人ひとりの喉の状態に合わせて照射を調整するオーダーメイド方式により、高い効果が期待できます。

👉 当院のレーザー治療「スノアレーズ」について

2. CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)

中等度〜重度の睡眠時無呼吸症候群(SAS)の方に有効な治療です。睡眠中に専用のマスクを装着し、空気を一定の圧力で送り込むことで気道を広げ、呼吸を安定させます。いびき音の軽減だけでなく、日中の眠気や集中力の改善も見込まれます。

👉 当院のCPAP療法について

いずれの治療も、医師の診断に基づいて行われる安全な医療行為です。セルフケアで改善しにくい場合は、専門医の診察を受けることが、健康的な睡眠を取り戻す近道です。

【パートナーのいびき編】家族のいびきでストレスを感じているあなたへ

【パートナーのいびき編】家族のいびきでストレスを感じているあなたへ

「隣で寝ている家族のいびきがうるさくて眠れない…」「夜中に何度も目が覚めてしまう…」そんな悩みを抱えている方は非常に多く、パートナーのいびきによるストレスは今や社会的な問題のひとつとも言われています。

実際、いびきが原因で寝室を別にしたり、夫婦関係に影響が出るケースも珍しくありません。睡眠不足が続くことで、イライラや集中力の低下、体調不良を引き起こし、日常生活の質(QOL)にも悪影響を及ぼします。

「うるさくて眠れない…」そのストレス、あなただけではありません

パートナーのいびきに悩む方の多くが、「我慢すればいい」と思い込みがちですが、それは間違いです。睡眠不足による慢性的なストレスは、心身の健康をむしばむだけでなく、関係性の悪化にもつながります。

     
  • 眠れない夜が続くと、日中のパフォーマンスが下がる
  • 無意識に相手へイライラをぶつけてしまう
  • 「もう一緒に寝たくない」と感じてしまう
監修医
木村真聡

こうした悪循環を断ち切るには、まず「あなた自身の睡眠と心を守ること」が最優先です。そのうえで、パートナーのいびきに適切に対処する方法を知りましょう。

パートナーのいびきでお悩みの方へ|専門記事をご用意しています

スリープメディカルクリニックでは、パートナーのいびきに悩む方のために、状況別に詳しく解説した記事を掲載しています。どの記事も医学的根拠に基づいたアドバイスをもとに構成されていますので、ぜひ以下のリンクから、あなたの状況に合った対処法をチェックしてください。

一般的なケース
パートナーのいびきで眠れない、ストレスを感じているという方は、以下の記事で詳しく解説しています。今夜からできる緊急対処法、パートナーへの伝え方、専門クリニックへの受診を促す方法など、具体的な解決策を提示しています。
👉 いびきがうるさい人と寝られないあなたへ|医師が教える本当に効く対策と治療法

旦那様のいびきでお悩みの方へ
旦那様のいびきで特にお悩みの方は、以下の記事で詳しく解説しています。夫婦関係を悪化させずに伝える方法、家庭内ストレスの解消法など、夫婦に特化した解決策を提示しています。
👉 「旦那のいびきがうるさい!」夫婦関係を悪化させずにできる根本対策

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合
パートナーのいびきが止まったり、呼吸が止まっているように見える場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。以下の記事で、緊急対応と危険性について詳しく解説しています。
👉 無呼吸症候群の人は起こすべき?危険性と緊急対応を専門医が解説

あなたが感じているストレスをそのままにしておくことは、いびきをかく本人の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。いびきは、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が隠れているサインであることも少なくありません。早期に専門医へ相談し、原因を明確にすることで、あなた自身の睡眠環境を改善するとともに、パートナーの健康を守ることにもつながります。

まとめ|いびきとストレス、どちらの悩みも放置しないで

まとめ|いびきとストレス、どちらの悩みも放置しないで

いびきとストレスには、深い相互関係があります。ストレスが原因でいびきをかく人もいれば、パートナーのいびきが原因で強いストレスを感じている人もいます。どちらの場合も、放置すればするほど心身の不調につながり、睡眠の質が低下してしまいます。

ストレスでいびきをかいてしまう方は、まずは生活習慣の見直しやリラクゼーションを取り入れることで、自律神経を整えましょう。セルフケアで改善が見られない場合は、レーザー治療やCPAP療法などの専門的治療を受けることが効果的です。

パートナーのいびきでストレスを感じている方は、「自分さえ我慢すればいい」と抱え込まないことが大切です。あなたの睡眠不足や疲労も、健康リスクのひとつ。正しい知識を得て、冷静に対話しながら一緒に対策を進めましょう。

いびきは、あなたと大切な人の健康に関わるサインです。たかがいびき、と軽視せず、早めの相談・受診をおすすめします。あなたの快適な睡眠と笑顔を、私たち専門医が全力でサポートします。

監修医
木村真聡
監修医
木村真聡

大阪大学医学部を卒業後、大学病院や一般病院での臨床経験を経てレーザー治療を中心に専門性を磨き、日本レーザー医学会認定医1種や日本抗加齢医学会専門医の資格を取得。その豊富な実績が評価され、某大手クリニックで総院長を務めるなど、10年以上にわたり医療の最前線で活躍しています。また、著書『医師が教える最強のメンズ美容ハック』(幻冬舎)などを通じて、レーザー治療や健康管理に関する情報を積極的に発信。現在は、その長年の知見と技術力を活かし、いびきのレーザー治療クリニックを監修し、患者一人ひとりの悩みに寄り添った安全かつ効果的な治療を提供しています。

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