いびき治療マウスピースとは?効果・費用・作り方を徹底解説
「いびきがうるさいと言われた」「朝起きても疲れが取れない」「市販のいびきマウスピースは本当に効果がある?」
そんな悩みから、いびき治療マウスピース(スリープスプリント)を検討する方が増えています。マウスピースは、下あごの位置を調整して気道を広げ、いびきや睡眠時の呼吸の乱れを改善へ導く治療法です。
ただし、いびきの原因は人によって違います。軽度〜中等度では選択肢になりやすい一方で、鼻づまりが強い場合や重度の睡眠時無呼吸症候群(SAS)が疑われる場合は、マウスピースだけで十分な改善が得られないこともあります。
また、「保険適用で作れるのか」「歯科で作るのと市販品は何が違うのか」「効かないときはどうするのか」など、事前に整理しておきたいポイントも多いはずです。
この記事では、いびき治療マウスピースの効果・向き不向き・費用・市販品との違いまでを網羅的に解説します。
「自分はマウスピースを試すべきか?」が読み終える頃には分かる構成です。
それではまず、いびき治療マウスピースでどれくらいの効果が期待できるのか、仕組みから確認します。
いびき治療マウスピースの効果はどれくらい?

いびき治療マウスピースを検討するうえで、多くの方が最も気になるのが「本当に効果があるのか」「どれくらい改善するのか」という点ではないでしょうか。マウスピースは比較的手軽に始められる治療法ですが、その効果には仕組み・重症度・個人差といった条件が大きく関係します。
いびき治療マウスピースの仕組み
いびき治療マウスピース(スリープスプリント)は、就寝時に装着することで下あごをわずかに前方へ固定し、喉の奥にある気道を広げる治療器具です。睡眠中はいびきの原因となる「舌の沈下」や「喉の筋肉のゆるみ」が起こりやすく、これにより空気の通り道が狭くなります。
マウスピースによって下あごを前に出すと、舌の付け根も前方に引き上げられ、結果として気道が確保されます。空気がスムーズに通ることで、いびき音の軽減や無呼吸・低呼吸の回数減少が期待できます。
舌の沈下(舌根沈下)は、いびきや無呼吸を引き起こすだけでなく、重症化すると健康や命に影響する可能性も指摘されています。
👉 舌根沈下は命に関わる?余命への影響と原因・治し方
いびき・睡眠の質に対する効果
国内の学術研究では、いびき治療マウスピース(口腔内装置)の使用により、無呼吸低呼吸指数(AHI)が平均で約48%改善したという報告があります。
日本睡眠歯科学会の学術誌では、67例を対象とした検討において、平均AHI減少率は47.8±29.1%(50%以上の改善を有効とした場合の有効率は46.3%)とされています(参照:特定非営利活動法人 日本睡眠歯科学会)。
このことから、いびき治療マウスピースは特に軽度〜中等度の睡眠時無呼吸症候群や習慣性のいびきに対して、有効性が期待しやすい治療法といえます。一方で、重症例では効果に個人差が出やすく、他の治療法との併用や再評価が重要になります。
実際には、いびきの音が小さくなる・止まるだけでなく、夜間の覚醒回数が減る、起床時の頭重感や日中の眠気が軽減するといった変化を感じる方も少なくありません。ただし、効果の現れ方には個人差があり、数日で実感する人もいれば、数週間の使用が必要な人もいます。
いびき治療マウスピースが向いている人
マウスピース治療は、すべてのいびきに有効というわけではありません。一般的に、次のような条件に当てはまる方は、効果が期待しやすいとされています。
- 軽度〜中等度のいびき、または睡眠時無呼吸症候群と診断されている
- 鼻呼吸がある程度できている
- 歯が一定本数以上あり、固定が可能である
- 顎関節症など、顎に強い痛みや持病がない
いびき治療マウスピースが向いていない人・注意が必要な人
一方で、次のようなケースでは、マウスピース単独では十分な改善が得られない可能性があります。
- 重度の睡眠時無呼吸症候群が疑われる
- 強い鼻づまりがあり、口呼吸が中心になっている
- 歯が少なく、マウスピースを安定して装着できない
- 顎関節症があり、下あごを前に出すと痛みが出る
このような場合は、自己判断でマウスピースを使い続けるのではなく、医療機関で原因を確認したうえで、他の治療法も含めて検討することが重要です。いびきは単なる音の問題ではなく、背景に睡眠の質や全身の健康が関係していることも少なくありません。
いびき治療マウスピースの種類と選び方

いびき治療マウスピースと一口に言っても、実は複数の種類があります。形状の違いだけでなく、歯科で作る医療用のものと、市販されている簡易的なものでは、効果や安全性、使い心地に大きな差があります。
代表的なマウスピースの種類を整理し、それぞれの特徴と選び方のポイントを解説します。
歯科で作るマウスピースの種類
歯科で作るいびき治療マウスピースは、患者様の歯型をもとに作成される医療用装置です。主に「上下顎一体型」と「上下顎分離型」の2種類があります。
上下顎一体型:上の歯と下の歯を一体化して固定するタイプで、日本の保険診療で作成されるマウスピースの多くがこの形です。構造がシンプルで安定しやすく、費用を抑えられる点が特徴です。一方で、装着中は口を開けにくく、細かな調整が難しいという側面もあります。
上下顎分離型:上下が別々の構造になっており、下あごの前方位置を細かく調整できます。装着時の違和感が少なく、口を開けられるため快適性は高いですが、基本的に自由診療となり、費用が高額になりやすい点には注意が必要です。
それぞれの違いを表で整理すると、次の通りです。
| 比較項目 | 上下顎一体型 | 上下顎分離型 |
|---|---|---|
| 構造 | 上下の歯を一体化して固定する | 上下が別々の構造 |
| 主な作製方法 | 日本では保険診療で作られることが多い | 自由診療が基本 |
| 下あごの調整 | 大まかな調整のみ | 前方位置を細かく調整可能 |
| 装着時の安定性 | 構造がシンプルで安定しやすい | 調整次第だが安定性はやや劣る場合あり |
| 装着中の快適性 | 口が開けにくく、違和感が出やすいことがある | 口を開けられ、違和感が少ない |
| 会話・飲水 | 会話や水を飲むのは難しい | 軽い会話や水分摂取が可能な場合あり |
| 費用 | 比較的安価 | 高額になりやすい |
| 向いている人 | 費用を抑えたい/まず試したい人 | 快適性や調整の自由度を重視したい人 |
いびき治療マウスピースは、すべてが保険適用になるわけではありません。一般的には、医療機関で睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断され、歯科に対して診療情報提供が行われた場合に限り、保険診療として作成できるケースがあります。
単なる「いびき対策」の場合や、快適性を重視した分離型マウスピースを選ぶ場合は、自費診療になることが多く、費用の幅も大きくなります。そのため、「保険で作れるかどうか」だけで判断するのではなく、自分の症状や目的に合っているかを基準に考えることが重要です。
マウスピースに限らず、いびき治療が保険適用になるかどうかは、こちらの記事で解説しています。
👉 いびき治療は保険適用される?条件・費用・地域別クリニックの選び方を完全解説
市販のいびきマウスピースの特徴
ドラッグストアやインターネットでは、比較的安価な市販のいびきマウスピースが数多く販売されています。これらの多くは、熱湯などで柔らかくして自分の歯型に合わせる「セルフ成形タイプ」です。
市販品はすぐに購入できて価格も抑えられるため、「まずは試してみたい」という方には手に取りやすい選択肢です。ただし、歯科医の調整が入らないため、フィット感にばらつきが出やすく、効果が限定的だったり、顎や歯に負担がかかるリスクもあります。
いびき治療マウスピースを選ぶ際のポイント
マウスピース選びで後悔しないためには、価格だけでなく、いくつかの視点から総合的に判断する必要があります。
- 自分のいびきが軽度・中等度か、検査が必要なレベルか
- フィット感や調整の有無(歯科で対応できるか)
- 長期間使い続けられる安全性と快適性
- 将来的に他の治療法へ切り替える可能性
特に、「いびきが大きい」「無呼吸を指摘された」「日中の眠気が強い」といった場合は、市販品で様子を見るよりも、医療機関で原因を確認したうえで、歯科製マウスピースを検討する方が回り道をせずに済む場合もあります。
市販のいびきマウスピースは効果ある?歯科製との違いを比較

「市販のいびきマウスピースでも本当に効果があるのか」「歯科で作るものと何が違うのか」は、多くの方が迷うポイントです。ここでは、市販品と歯科製マウスピースを効果・費用・安全性の観点から整理し、どんな人にどちらが向いているのかを具体的に解説します。
市販のいびきマウスピースのメリット・デメリット
市販のいびきマウスピースは、ドラッグストアや通販で手軽に購入でき、価格も比較的安価です。一方で、医療用ではないため注意点もあります。
- メリット:価格が安い、すぐに購入できる、試しやすい
- デメリット:フィット感に個人差が出やすい、調整ができない、効果が限定的になりやすい
- デメリット:顎や歯に負担がかかる可能性がある、破損・劣化しやすい
特に、自己成形タイプは歯型が合わないまま使用すると、顎の痛みや違和感につながることがあります。「いびきが軽い」「短期間で様子を見たい」といった場合には選択肢になりますが、過度な期待は禁物です。
歯科で作るいびき治療マウスピースのメリット・デメリット
歯科で作るマウスピースは、歯型を正確に採取し、医師・歯科医師の管理下で調整される医療用装置です。
- メリット:フィット感が高い、効果が安定しやすい、調整や再作成が可能
- メリット:症状に合わせて下あごの位置を細かく調整できる
- デメリット:市販品より費用がかかる、完成までに時間がかかる
睡眠時無呼吸症候群と診断された場合には、条件を満たせば保険適用で作成できる可能性もあります。確実性や安全性を重視する方には、歯科製マウスピースが現実的な選択肢といえるでしょう。
【比較表】市販マウスピースと歯科製マウスピースの違い
| 比較項目 | 市販マウスピース | 歯科で作るマウスピース |
|---|---|---|
| 費用 | 数千円程度 | 保険適用で1〜2万円前後(条件あり) |
| フィット感 | 個人差が大きい | 歯型採取により高い |
| 効果 | 限定的になりやすい | 安定した効果が期待できる |
| 調整 | 不可 | 可能(歯科で対応) |
| 安全性 | 自己管理が前提 | 医療管理下で使用 |
市販マウスピースがおすすめな人・歯科製がおすすめな人
どちらが正解というわけではなく、目的や症状によって適した選択は異なります。
- 市販品がおすすめな人:軽度のいびきで、まずは試してみたい人
- 歯科製がおすすめな人:確実な改善を目指したい人、指摘されるほどのいびきがある人、無呼吸や日中の眠気があり、医療的な評価が必要な人
おすすめの市販いびきマウスピース3選
市販マウスピースの中から、比較的購入しやすく人気のある3商品を紹介します。
東京企画販売(TO-PLAN)「いびきマウスガード」
価格: 約¥600〜¥900(税込)程度
特徴: お湯で柔らかくして自分の歯型に合わせて成形するタイプ。上下の歯を固定して口が開くのを防ぎ、鼻呼吸を促進します。歯ぎしりの軽減効果も期待できます。
効果: 睡眠中の口呼吸・開口を抑え、いびきの原因となる下顎の後退や舌根沈下を軽減。鼻呼吸の促進や歯ぎしり対策にも。
ヨドバシ.com(東京企画販売 いびきマウスガード) | マツキヨココカラオンライン(いびきマウスガード)
ななくる Dr.Qolis マウスピース
価格: 約¥1,300〜¥1,800(税込)程度
特徴: お湯に入れて柔らかくし、上の歯に被せて成形する成形タイプ。EVA樹脂素材で柔らかく、初心者でも比較的成形しやすい設計です。
効果: 口の開きを抑え、いびき軽減の補助に。口コミ評価でも装着感やフィット感に定評があり、初めての使用にもおすすめされています。
楽天市場(ななくる Dr.Qolis マウスピース)
メリードア「いびきくん」
価格: 約¥1,800~¥2,500(税込)程度
特徴: 上下の奥歯に挟むだけで装着できる簡易タイプ。シリコン製で軽い装着感、持ち運びに便利な収納ケース付き商品もあります。
効果: 口が開くのを物理的に防ぎ、鼻呼吸を促すことでいびき軽減のサポートに。
ビックカメラ.com(メリードア いびきくん) | 楽天市場(メリードア いびきくん)
⚠️価格は2026年時点の通販サイト情報を基にした目安です。各リンク先で最新の価格・在庫・詳細をご確認ください。効果には個人差があり、症状が改善しない場合は医療機関への相談も検討してください。
いびき治療マウスピースが「効果ない」と感じる5つの原因と対処法

いびき治療マウスピースを使ってみたものの、「思ったほど効果がない」「いびきが改善しない」と感じる方も少なくありません。実は、マウスピース自体が悪いのではなく、いびきの原因と治療方法が合っていないことが多くあります。
よくある5つの原因と、それぞれに対する現実的な対処法を解説します。
原因① 鼻づまりが強く、口呼吸になっている
マウスピースは、下あごを前に出して気道を確保する治療法ですが、鼻づまりが強い状態では効果が十分に発揮されません。鼻呼吸ができないと口呼吸になり、喉が振動しやすくなるため、いびきが続いてしまいます。
この場合、マウスピースを使い続けるよりも、まず鼻の通りを改善することが重要です。アレルギー性鼻炎や鼻中隔の問題が疑われる場合は、耳鼻咽喉科での診察が推奨されます。
なお、睡眠中の口呼吸は、いびきだけでなく健康リスクにもつながります。
👉 睡眠時の口呼吸を治す方法|健康リスクを減らす具体的トレーニング完全ガイド
原因② 下あごの位置が合っていない
マウスピースの効果は、下あごをどの位置で固定するかによって大きく左右されます。前に出す量が足りないと気道が十分に広がらず、逆に出しすぎると顎の痛みや違和感が強くなります。
市販マウスピースでは細かな調整ができないため、効果が出にくいケースがあります。歯科で作るマウスピースであれば、症状に合わせて段階的な調整が可能です。
違和感や効果不足を感じた場合は、自己判断で使い続けず、調整や再作成を検討することが大切です。
原因③ 重度の睡眠時無呼吸症候群が疑われる
無呼吸や低呼吸の回数が多い重度の睡眠時無呼吸症候群では、マウスピース単独での改善は限定的になることがあります。この場合、いびきだけでなく、強い日中の眠気や起床時の頭重感を伴うことが少なくありません。
医療機関での睡眠検査により重症度を把握し、必要に応じてCPAP療法や別の治療法を検討することが重要です。マウスピースで効果が出ない場合は、「合っていないサイン」と捉え、次の選択肢へ進む判断も必要です。
まずは、自分が睡眠時無呼吸症候群に当てはまるかを確認しましょう。
👉 睡眠時無呼吸症候群を自分で簡単にセルフチェック!症状や治療法まで徹底解説
原因④ 体重増加や肥満が影響している
首まわりや喉周辺に脂肪がつくと、物理的に気道が狭くなり、マウスピースによる下あごの前方移動だけでは十分なスペースが確保できないことがあります。以前は効果があったのに、体重増加とともにいびきが再発したというケースも見られます。
この場合、生活習慣の見直しとあわせて、治療方法を再評価することが必要です。体重変化が大きい場合は、マウスピースの再調整や、他の治療法を含めた検討が現実的です。
肥満といびきには、気道の狭まりという明確な関係があります。
👉 いびきと肥満の関係|痩せたら本当にいびきは治るのか徹底解説
原因⑤ マウスピースの種類が合っていない
市販品を使用している場合、歯型や噛み合わせに合っていないことで、十分な効果が得られないことがあります。また、耐久性が低く、変形や劣化によって性能が落ちているケースもあります。
効果を感じられない場合は、歯科で作る医療用マウスピースへの切り替えを検討する価値があります。原因を特定せずに使い続けるよりも、専門的な評価を受けることで、無駄な時間や費用を減らせる可能性があります。
いびき治療マウスピースのデメリット7つと対策

いびき治療マウスピースは比較的負担の少ない治療法ですが、メリットだけでなくデメリットも存在します。
事前に欠点や注意点を理解しておくことで、「思っていたのと違った」「続けられなかった」といった後悔を防ぐことができます。ここでは、代表的な7つのデメリットと、その対策について整理します。
デメリット① 顎の痛みや違和感が出ることがある
マウスピースは下あごを前方に固定するため、装着初期には顎関節や周囲の筋肉に負担がかかり、痛みや違和感を感じることがあります。特に、顎関節症の既往がある方は注意が必要です。
歯科で作るマウスピースであれば、前方移動量を段階的に調整することで負担を軽減できます。痛みが強い場合は無理に使用を続けず、必ず歯科で相談することが重要です。
デメリット② 口の中に異物感があり、慣れるまで時間がかかる
就寝時に装着するため、最初は「口の中が気になる」「眠りにくい」と感じる方もいます。これは多くの場合、数日から数週間で慣れていきますが、個人差があります。
違和感が強い場合は、薄型設計のマウスピースを選んだり、調整を行うことで改善することがあります。慣れないうちは短時間から使い始める方法も有効です。
デメリット③ 歯の移動や噛み合わせ変化のリスク
長期間使用することで、歯にわずかな力がかかり続け、噛み合わせが変化する可能性があります。特に自己判断で使用する市販マウスピースでは、リスク管理が難しい点が問題です。
歯科製マウスピースの場合は、定期的なチェックを受けることで、噛み合わせの変化を早期に発見し、必要に応じて調整が行えます。
デメリット④ 重度のいびき・無呼吸では効果が限定的
重度の睡眠時無呼吸症候群では、気道の閉塞が強く、マウスピースだけでは十分な改善が得られないことがあります。この場合、いびきが残るだけでなく、無呼吸自体が改善しないこともあります。
効果が乏しい場合は、睡眠検査を受け、重症度に応じた治療法を選択することが重要です。
デメリット⑤ 鼻づまりがあると効果が出にくい
鼻呼吸ができない状態では、マウスピースで気道を確保しても、口呼吸による振動が残りやすくなります。鼻づまりが慢性的にある場合は、いびきの原因が別にある可能性があります。
このような場合は、耳鼻咽喉科での診察を受け、鼻の状態を改善することが優先されます。
デメリット⑥ 定期的な調整やメンテナンスが必要
歯や顎の状態は時間とともに変化するため、マウスピースも定期的な調整が必要になります。調整を怠ると、効果が落ちたり、違和感が強くなることがあります。
歯科で作る場合は、定期受診を前提に使用することで、安全性と効果を維持しやすくなります。
デメリット⑦ 破損・劣化のリスクがある
マウスピースは消耗品であり、使用年数とともに変形や劣化が起こります。破損した状態で使い続けると、効果が低下するだけでなく、口腔内を傷つける恐れもあります。
一般的には数年ごとの作り替えが目安とされます。違和感や劣化を感じた場合は、早めに相談することが大切です。
いびき治療マウスピースはどこで作れる?受診先3パターン

いびき治療マウスピースを作りたいと思っても、「どこに行けばいいのかわからない」という声は少なくありません。実際には、受診先によって役割や流れが異なります。
代表的な3つの受診パターンと、それぞれの特徴を整理します。
歯科で作る場合
いびき治療マウスピースの作成そのものは、基本的に歯科で行われます。歯型を採取し、噛み合わせや顎の位置を考慮しながら、患者様に合わせたマウスピースを製作します。
歯科で直接相談することも可能ですが、保険適用を希望する場合は、事前に医科で睡眠時無呼吸症候群と診断され、診療情報提供を受けている必要があります。
自費診療であれば、診断がなくても作成できるケースがありますが、原因の見極めが不十分なまま進む点には注意が必要です。
耳鼻咽喉科を受診する場合
いびきの原因が鼻づまりや鼻の構造にある可能性が高い場合、耳鼻咽喉科での診察が適しています。アレルギー性鼻炎や鼻中隔の問題などがあると、マウスピースを使っても十分な効果が出ないことがあります。
耳鼻咽喉科では、鼻や喉の状態を確認し、必要に応じて治療や検査が行われます。その結果、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、歯科への紹介や、別の治療法が提案されることもあります。
睡眠専門クリニックを受診する場合
いびきや無呼吸の有無を総合的に評価したい場合は、睡眠専門クリニックの受診も一つの選択肢になります。睡眠専門クリニックでは、睡眠医学に基づいた診察や睡眠検査を通じて、いびきの原因や重症度を客観的に把握できる点が特徴です。
検査結果をもとに、マウスピース治療が適しているかどうかを判断し、必要に応じて歯科へ診療情報提供(紹介)を行うケースもあります。
また、マウスピース以外の治療法についても、症状や重症度に応じた説明を受けられるため、「どの治療が自分に合っているのか分からない」という方にとって、判断材料を整理しやすい受診先といえます。
マウスピース作成までの一般的な流れ
実際にマウスピースを作るまでには、いくつかのステップがあります。流れを把握しておくことで、不安なく治療を進めやすくなります。
- 医療機関でいびきや睡眠の状態について相談する
- 必要に応じて睡眠検査を受ける
- 睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、歯科へ診療情報提供を行う
- 歯科で歯型を採取し、マウスピースを製作する
- 完成後に装着・調整を行い、使用を開始する
どこから始めるべきか迷う場合は、まず現在のいびきの原因を確認することが大切です。原因が明確になることで、マウスピースが適しているのか、別の治療が必要なのかを判断しやすくなります。
いびき治療マウスピースと他の治療法の比較

いびきや睡眠時無呼吸症候群の治療法は、マウスピースだけではありません。症状の重さや原因によっては、他の治療法の方が適している場合もあります。
代表的な治療法であるマウスピース、CPAP療法、レーザー治療、手術について、それぞれの特徴を比較しながら解説します。
治療法を比較する前に知っておきたい考え方
いびき治療で最も重要なのは、「どの治療が一番すごいか」ではなく、「自分の原因と重症度に合っているか」です。軽度〜中等度ではマウスピースが選択肢になりますが、重度になるほど別の治療が必要になる傾向があります。
また、生活スタイルや継続のしやすさも重要な判断材料です。効果が高くても続けられなければ意味がなく、逆に負担が少なくても効果が不十分では健康リスクが残ります。
【比較表】いびき治療法ごとの特徴
まずは、主な治療法の違いを全体像として整理してみましょう。
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| 治療法 | 主な効果 | 費用の目安 | ダウンタイム | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|---|
| マウスピース | 下あごを前方に保ち、気道が狭くなりにくくする | 保険適用の場合、1〜2万円前後 | ほぼなし | 手軽・持ち運びしやすい | 重度では効果が限定的 |
| CPAP療法 | 無呼吸を強力に防ぐ | 保険適用で月数千円 | なし | 効果が高い | 装着の違和感や継続の負担を感じる場合がある |
| レーザー治療 | 喉の組織を引き締め、気道が狭くなりにくくする | 自由診療(医療機関により異なる) | 比較的少ない | 手術に比べ負担が少ない | 保険適用外、効果に個人差 |
| 手術 | 構造的な原因を改善 | 保険適用の場合あり | 数日〜数週間 | 根本改善が期待できる | 身体的負担・リスクがある |
CPAP療法の特徴と注意点
CPAP療法は、睡眠時に装着したマスクから空気を送り込み、気道の閉塞を防ぐ治療法です。無呼吸に対する効果は非常に高く、重度の睡眠時無呼吸症候群では第一選択になることもあります。
一方で、毎晩の装着が必要で、マスクの違和感や持ち運びの不便さから、継続が難しいと感じる方もいます。効果は高いものの、生活スタイルとの相性が重要です。
CPAP療法の効果や費用、実際の使用感について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
👉 CPAP(シーパップ)療法の効果と実際にかかる費用を解説!
レーザー治療の特徴
レーザー治療は、喉や口蓋の組織にレーザーを照射し、たるみを引き締めることで気道が狭くなりにくくなり、いびきの改善を目指す治療法です。メスを使わないため、手術と比べて身体への負担が少ないとされています。
ただし、主に軽度〜中等度のいびきが対象となり、原因や重症度によっては十分な効果が得られない場合もあります。
医療機関ごとに使用する機器や治療方法は異なり、効果や必要回数にも個人差があります。一般的に自由診療となるため、費用や治療内容、デメリットなどを事前に確認することが重要です。
👉 いびきレーザー治療の4つのデメリット|効果なしの理由と失敗を回避する方法
手術が検討されるケース
扁桃肥大や明らかな構造的問題がある場合には、手術が検討されることがあります。根本的な改善が期待できる一方で、術後の痛みやダウンタイム、合併症のリスクも理解したうえで判断する必要があります。
扁桃腺の手術については、こちらの記事を参考にしてください。
👉 扁桃腺の手術でいびきは治る?費用と「治らないケース」を専門医が徹底解説
当院が提供するスノアレーズ(レーザー治療)とは
「できるだけ負担を抑えながら、マウスピースでは改善が不十分だったいびきを治療したい」と考える方に向けて、当院では最新のいびきレーザー治療「スノアレーズ」を提供しています。スノアレーズは、睡眠医学の知見に基づき開発された、当院独自の医療レーザー治療です。
喉や口蓋にレーザーを照射することで、たるんだ組織を引き締め、気道の形状を整えます。メスを使わずに気道を広げるため、従来の手術と比べて身体への負担が少なく、日常生活への影響を抑えながらいびきの改善を目指せる点が特徴です。
- メスを使わないレーザー照射のみの治療で、痛みが少ない
- 施術時間は1回あたり約15分と短時間
- 腫れや強い痛みがほとんどなく、ダウンタイムがほぼない
- 喉の表面を中心に作用するため、後遺症のリスクが低い
- 患者様一人ひとりの状態に合わせて照射設定を調整するオーダーメイド治療
費用は自由診療となり、初めての方には21,780円(税込)のトライアルから受けていただくことが可能です。その後、症状や改善度に応じて、単回治療や複数回コースを選択いただきます。
当院スリープメディカルクリニックは、いびき治療を専門とし、これまでに累計2万人以上(2025年時点)の症例に対応してきました。全国各地に拠点を構え、通いやすい環境で、患者様一人ひとりに合わせた治療方針をご提案しています。
マウスピース治療が合わなかった方や、より根本的ないびき改善を目指したい方は、選択肢の一つとしてスノアレーズを検討してみてはいかがでしょうか。
体験談|いびき治療マウスピースで改善した人/しなかった人の例

いびき治療マウスピースは、多くの方にとって有効な選択肢ですが、すべてのケースで同じ結果が得られるわけではありません。
実際の臨床現場でよく見られる代表的な例として、「改善したケース」と「効果が限定的だったケース」を紹介します。自分に近い状況をイメージしながら読み進めてみてください。
体験談① 軽度のいびきが改善したケース
40代男性。家族から「いびきがうるさい」と指摘され、受診。日中の強い眠気はなく、睡眠検査では軽度のいびきが中心と判断されました。歯科で作成したマウスピースを就寝時に装着したところ、数日でいびきの音が軽減し、同室で眠れるようになったとのことです。
装着初期は顎の違和感があったものの、歯科で調整を行い、数週間で慣れました。現在は継続使用しており、「いびきを気にせず眠れるようになった」という感想が聞かれます。
体験談② 中等度のいびき・無呼吸が改善したケース
50代男性。健康診断で睡眠時無呼吸症候群の可能性を指摘され、検査を実施。中等度の無呼吸が確認されました。CPAP療法には抵抗があり、歯科で保険適用のマウスピースを作成。
使用開始後、無呼吸の回数が減少し、朝の頭重感や日中の眠気が改善しました。完全に無呼吸がなくなったわけではありませんが、生活の質が向上し、現在も定期的なチェックを受けながら使用を続けています。
体験談③ マウスピースでは効果が限定的だったケース
60代男性。以前から大きないびきと無呼吸を指摘されており、検査では重度の睡眠時無呼吸症候群が疑われました。歯科でマウスピースを作成し、数か月使用しましたが、いびきや無呼吸の改善は限定的でした。
その後、治療方針を見直し、マウスピース以外の治療法を検討。結果として、別のアプローチに切り替えることで症状の改善が見られました。このケースのように、マウスピースが合わない場合もあり、早めに再評価することが重要です。
よくある質問(FAQ)

いびき治療マウスピースについては、「結局どう判断すればいいのか」「自分のケースはどうなのか」といった疑問を多くいただきます。ここでは、初めて検討する方が特に迷いやすい質問をQ&A形式で整理します。
マウスピースはいびき治療で保険適用になりますか?
原則として、「いびきがある」という理由だけでは保険適用にはなりません。医療機関で睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断され、歯科に診療情報提供が行われた場合に限り、保険診療として作成できるケースがあります。
いびき治療マウスピースはどこで作れますか?
マウスピースの作成自体は歯科で行います。ただし、保険適用を希望する場合や、原因を正確に把握したい場合は、事前に睡眠専門クリニックや耳鼻咽喉科での検査・診断が重要になります。
いびき治療マウスピースの作成にはどれくらい時間がかかりますか?
歯科で歯型を取ってから、完成までにおおよそ2〜3週間程度かかるのが一般的です。完成後も、装着感や効果に応じて調整が行われます。
いびき治療マウスピースの費用はいくらくらいですか?
保険適用の場合は自己負担で1〜2万円前後が目安です。自費診療の場合は、設計や機能によって4万円以上になることもあります。市販品は数千円程度ですが、効果や安全性には差があります。
市販のいびきマウスピースでも改善できますか?
軽度のいびきであれば改善を感じる方もいますが、効果には個人差があります。違和感や痛みが出る場合、効果が感じられない場合は、歯科製マウスピースや医療機関での相談をおすすめします。
マウスピースが「効果ない」と感じたらどうすればいいですか?
鼻づまり、顎の位置、重症度、体重変化など、原因が合っていない可能性があります。無理に使い続けるのではなく、医療機関で原因を再評価し、調整や別の治療法を検討することが大切です。
マウスピースとCPAPはどちらが効果的ですか?
無呼吸の改善効果自体はCPAPの方が高いとされています。ただし、装着感や継続のしやすさには個人差があり、軽度〜中等度ではマウスピースが選ばれることも多くあります。
まとめ|いびき治療マウスピースで迷ったら原因の見極めが重要

いびき治療マウスピースは、軽度〜中等度のいびきや睡眠時無呼吸症候群に対して、有効な選択肢の一つです。下あごの位置を調整して気道を広げるというシンプルな仕組みで、手術を伴わずに改善を目指せる点が大きなメリットといえます。
一方で、すべてのいびきに効果があるわけではありません。鼻づまりが強い場合や、重度の睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、体重増加などが影響している場合には、マウスピースだけでは十分な改善が得られないこともあります。そのため、「合わない治療を続けてしまう」ことが、最も避けたいポイントです。
- 軽度でまず試したい場合は、市販マウスピースも選択肢になる
- 確実性や安全性を重視するなら、歯科製マウスピースを検討する
- 効果が出ない場合は、原因を再評価し別の治療法も視野に入れる
当院スリープメディカルクリニックは、いびき治療専門クリニックとしてオーダーメイド治療を行っています。マウスピースが適しているかどうかの判断から、他の治療法の選択まで、状態に応じた提案が可能です。
「このままマウスピースで様子を見るべきか」「別の治療を考えた方がいいのか」と迷っている方は、まずは自分のいびきの原因を知ることから始めてみてください。適切な選択が、睡眠の質と日常生活の改善につながります。
大阪大学医学部を卒業後、大学病院や一般病院での臨床経験を経てレーザー治療を中心に専門性を磨き、日本レーザー医学会認定医1種や日本抗加齢医学会専門医の資格を取得。その豊富な実績が評価され、某大手クリニックで総院長を務めるなど、10年以上にわたり医療の最前線で活躍しています。また、著書『医師が教える最強のメンズ美容ハック』(幻冬舎)などを通じて、レーザー治療や健康管理に関する情報を積極的に発信。現在は、その長年の知見と技術力を活かし、いびきのレーザー治療クリニックを監修し、患者一人ひとりの悩みに寄り添った安全かつ効果的な治療を提供しています。
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